levo_lifeの日記

レヴォーグとドライブについて語るブログ

【VN5 Levorg】EGR圧力センサリコール後の絶不調から復活までの道のり

■EGR圧力センサのリコール対応

VN5レヴォーグにお乗りの方ならご存じかと思いますが、搭載されているCB18エンジンの「EGR圧力センサ」が経年で故障する可能性があるということで、2022年5月にリコールが発表されています。この部品が故障すると、エンジンが掛からなくなったり最悪の場合は走行中に停止してしまうという結構大きな問題で、Levorgユーザーの間では話題になっていたものです。うちの車の場合、もともと7月の3週目に交換を予定していたのですが残念ながら7月2週目にうちの奥さんが運転中に症状が発生してエンジン警告灯が表示される状況となりました。なんとか自宅までは帰ってこられたものの、帰宅後はエンジンがかからなくなっておりディーラーに連絡したところ、車両引き取りのため積載車を手配していただくことになりました。

翌日積載車が自宅まで来た際は運良くエンジンがかかったため、ウインチで引っ張らずとも積載車の荷台に登ることができました。引き取りは平日でしたが、当時は在宅ワーク中だったので特に問題なく対応ができました。合わせてディーラーが手配した代車(XV 1.6L)をレンタカー屋さんが自宅まで持ってきてくださったので平日はそれで乗り切り、週末土曜日にディーラーへリコール対応の完了したレヴォーグを引き取りに行きました。

EGR圧力センサーリコール箇所

 

■交換後のエンジン不調

本当の問題はここからでした。リコール対応の完了したレヴォーグに乗ってディーラーから帰る途中、早くも異変に気づきました。なんだかとても走りが穏やかになっている気がする、いや気がするどころか目茶苦茶モッサリしているのです。最初はECUの学習(センサー交換時にECUもリプロされている)が進んでいないのかなとも思いましたが、その後何百キロ走っても全く改善の兆しがないので、どうやらセンサー交換で新たな不具合が発生していると思うに至りました。

症状としてはアクセル操作に対してエンジンの反応が非常に悪くなっており、アクセルをいつもより多めに踏んでも2000回転くらいまでしかなかなか回らず、50%以上踏み込んでようやく2000回転を超えてくるというものでした。走り出しはもちろん、走っている最中も終始そのような状況で、レスポンスも加速も悪いしでとてもこのままでは乗っていられず、ディーラーにも再度足を運んでセンサーの不具合がないかチェックして頂きましたが、センサーの電圧も正常とのことで問題ないという結果でした。

その頃ネットの掲示板でも同様の不具合を指摘されている方が何名かいらっしゃることが分かり、その方々の情報ではセンサーの「水抜き」をすると一時的に改善するということだったので自分も試してみましたが、自分のセンサーはよほど「ハズレ個体」なのか、水抜きをしても症状はほとんど変わりませんでした。

 

■アルミテープチューンでプチ改善

そんななかダメもとで試したのが「アルミテープをセンサーのコネクタ部分に巻く」というものです。アルミテープは導電性アルミテープというものを使います。アルミテープチューンについてご興味のある方は適当にググってみてください。まあ一般的にはオカルトチューンの一種と言われているものだと思いますが、発祥は実はトヨタで特許も取得していたはず。アルミテープの放電効果を活用してボディの「除電」を行うことで空力性能が良くなり、走りが良くなるというのが本来の効用だったと思います。その後、民間チューンで空力に限らず帯電していそうなものに手当たり次第貼ることでさまざまな効果が発見されてます。有名なものだとパワステコラムの下側あたりに貼り付けるだけでパワステのフィーリングが変わる、というのもあります。

さてそんなアルミテープチューンですが、前車VMレヴォーグに乗っていた時にエアフロセンサーのコネクタ部分(外側のプラスチック部分)に巻いたところエンジンフィーリングが良くなるという現象を発見していました。VNレヴォーグに乗り換えてからはノーマル状態でもほとんど不満がなかったため施工していなかったのですが、今回のEGRセンサー交換後の不調に出会して、ダメもとで施工してみました。

施工箇所はエアフロセンサーのコネクタ部分と、EGRセンサーのコネクタ部分の2箇所です。本当は1箇所ずつ試すべきだったと思いますので、早く効果を確認したくて両方一度に施工してしまいました。施工といっても本当にアルミテープを1周ぐるっと巻くだけです。コネクタを外すときの押し込み部分だけテープに切り欠きを入れて、コネクタの取り外しに困らないようにしました(巻いただけだと押し込み部分が押せなくてセンサーが外せなくなる)。

巻いてから早速試乗してみると、果たして効果はありました。アクセルを踏んだ際のレスポンスの悪さがだいぶ改善し、以前は50%以上踏み込まないと2000回転以上回らなかったのが、35%くらいの踏み込みで2000回転以上も回るようになりました。

ただ、改善したとはいってもまだセンサー交換前よりはまだまだレスポンスが悪く、かつての「アクセルを軽く踏み増した時のスッと背中が押されるようなリニアで滑らかな加速」は感じられなくなってしまいました。

EGRセンサのコネクタにアルミテープを巻く

 

■ネットで補修用部品を購入して自分で再度交換

このまま改善しなければ次の24ヶ月点検のときにディーラーに再度診てもらおうと考えていたところ「EGR圧力センサー」の純正部品が安価で販売されているという情報が入ってきました。某掲示板で同じ問題を抱えている方からの書き込みでした。早速調べてみると、確かに非常に安価(千円札数枚程度)で販売されていたので、モノは試しで購入してみることに。

あまりに安いので販売キャンセルされないか少し心配していましたが、1週間程度で無事に届き、週末に早速交換してみることに。EGR圧力センサーはエンジンの右手前側、オイルレベルゲージの黄色い棒のすぐ右側にあります。8mmのボルト1本で固定されており目で見えるところには位置しているのですが、若干奥まっているのと周りの部品が邪魔で、通常の8mmのスパナではボルトを回すことができません。このため少し首が斜めになっているスパナか角度が自由に変えられれるタイプが必要です(私は今回買いました)。周りの部品が干渉するため一度に回せる角度も少ないので、無段階のラチェットタイプがあれば一番良いと思います。

ともあれ、作業自体は難しくなくスパナを回すことさえできればセンサーの交換はできます。ボルト外した時にエンジンルームに落とさないようにだけ気をつけましょう。

ネットで購入した交換用のEGR圧力センサ

 

■復活

交換後、特にバッテリーのリセットをかけることもなくそのまま試走に出かけます。違いは自宅の車庫を出る時からもう明らか。ゼロ発信が力強い!そしてアクセルの踏み込みに対してレスポンスが良くリニア!これだよこれ!しかも、心なしかセンサーのリコール交換前の元の状態よりもさらにレスポンスが良く、ゼロ発進時の加速も力強くなっている気がする。

個人の思い込みとしてはアルミテープチューンの効果もあって元の状態よりもさらに良くなっているのではないかと。

とにかく、安価なセンサーを1つ交換しただけで走りとフィーリングは激変しました。ゼロ発進時のリニアかつ力強い出だし、中間加速でのアクセルの踏み込みに対する素早いレスポンスと、踏み込み量に応じたリニアな加速がとても気持ち良く、いつまでも走っていたい気にさせてくれます。

 

■まとめ

EGR圧力センサーという比較的安価な部品一つだけで、エンジンの調子がこれほども変化するなんて、誰も思いもしないのではないでしょうか。調子が悪い時、本当にセンサーの不調なのか、それともECUのリプロでエンジンの特性が変わってしまったのか、見分けがつきませんでした。ネットを調べてみても同じ問題を抱えている人は掲示板で出会ったわずかな人のみ。しかし実際に部品を変えてみて明確な改善を得られたことで、問題はEDR圧力センサーにあったと断言できます。この問題がどれほど広範囲に存在しているのか、それとも本当にごく一部の不良センサーが混じっているだけなのか分かりません。

ただ、何らか製品に問題があるが、電圧などをチェックした程度では良品と見分けがつかないセンサーが存在していて、何%かの確率でその部品に交換されてしまうユーザーがいることは間違いありません。もしこの記事をご覧になって似たような不具合を感じているVN5ユーザー(フォレスターターボなどCB18エンジン搭載車に乗っている方も含みます)は、センサー不良を疑ってみてください。本当はメーカーがしっかりこの問題を把握して不良センサーの再交換の措置などをとって頂けたら良いのですが、今のところそのような動きは聞いていませんので、ユーザーが声をあげてメーカーやディーラーに届けていくことが必要かなと思っています。