levo_lifeの日記

レヴォーグとドライブについて語るブログ

【VN5 Levorg】アライメント調整したら直進安定性が大幅に向上

■概要

我が家のVN5レヴォーグの直進安定性向上を狙い、アライメント測定・調整を行なってきましたので、その経緯やお店の印象などをまとめてみます。

VNレヴォーグに乗られていてアライメント調整に関心のある方、直進安定性に不満を持たれている方の参考になれば幸いです。

■何となく真っ直ぐ走ってない気がする

我が家のレヴォーグ、先日EGR圧力センサーを自腹で再交換したおかげでエンジンの調子は絶好調になったのですが、もう一つ微妙な不満が残っていました。そう、直進安定性です。真っ直ぐ走らない、というほどではないのですが微妙な不安定感をずっと感じていました。

よく分かるのが近所のバイパスを走っている時。延々と真っ直ぐな片側2車線の道路なのですが、走っていると微妙にハンドルの修正が必要になるのです。手を軽く添える程度に走っているとわずかに左側に寄ってくるので、それを修正しようとしてほんのわずか、1-2mm程度右側にハンドルを切ると、今度は右側にどんどん寄っていってしまうので再度左に切って、とそんなことを延々繰り返す必要があってとてもストレスに感じていました。

クルマってこんなもんなのかなーと考えたりもしましたが、リコール作業などでマイ・カーを預けて代車(大抵はXV,たまにレヴォーグ)を借りたときに同じ道路を走ってみると、代車のほうが真っ直ぐ走るので「あれ、やっぱりうちのレヴォーグはなにかおかしいぞ」と思っていたわけです。

■そういえば足回りを結構変更してました

本来であればそう思った時にすぐにアライメントを疑ってしかるべきだったのですが、実は購入当初にいろいろと不具合があってディーラーにしばらく預けていた際に、ディーラーでアライメント調整に出してもらっていた経緯があり「アライメントは調整済み」という意識があってなかなかアライメントを疑うという発想が出てきませんでした。

でも良く考えてみると、購入当初にアライメント調整してもらった後に各種STIパフォーマンスパーツを購入・装着していたので、アライメントが狂ってしまっていても不思議はなかったのですね。我が家のレヴォーグはシュアなハンドリングを求めて前後ドロースティフナー、フレキシブル・タワーバー、さらにラテラルリンク・セットも装備しています。これだけボディを引き締めるパーツを取り付けているのですから、アライメントにも影響があって当然ですね。

特にラテラルリンクはサスペンションの足回りの構成要素の一つですから、本来は交換後にアライメント調整をするべきだったのをすっかり失念してたのですが、たまたま会社の同僚とクルマ談義をしていたときにアライメントの話になり「そういえばアライメント取り直してなかったな」と思い出したわけです。

■初コクピット

アライメントの測定・調整はアライメント・テスターを保有している専門店でないとできないので、どこでもできるわけではありません。以前ディーラーで調整してもらったときは、ディーラーからタイヤ館に再委託されてました。ググってみても自宅から行けそうな範囲だとタイヤ館かコクピットくらいしかなさそうです。どちらが良いのかあまり分からなかったのですが、個人的な感覚でいうとタイヤ館はより一般人向け、コクピットはちょっと玄人向けで敷居が高い印象を持っていました。アライメント調整なんてそんなにしょっちゅう行うものではないでしょうし、費用もそれなり(だいたい2万円前後)にするので今回は思い切ってコクピットにお願いしてみようと、自宅から10kmほどの場所にあるコクピットさんに予約相談の電話をかけてみました。

面倒臭そうな応対されたら嫌だなーと若干心配しつつ電話したのですが、電話の第一声は思った以上にフレンドリーで、土曜日の午前に電話したのにも関わらず運良く当日の午後に診てもらえることになりました。

指定された時間にお店に行くと、お店というよりショップという感じで、予約なしではビビって逃げ帰ってしまうところでしたが、屋外で作業をされていた店員の方(後で確認したところ多分社長)がすぐに気づいて声をかけてくれたので、安心して入ることができました。

■アライメント測定・調整

アライメント調整を行う場合、まず最初に測定を行って基準値に対するズレを確認し、その結果に応じて必要な箇所の調整を行なっていく流れとなります。我が家のレヴォーグの結果はというと、フロントのトー(前輪の向き)が左が-1.8mm、右が-0.8mmとなっていてどちらもトー・アウトになっていました。つまり車輪がハンドルを真っ直ぐの状態でも左右とも少し外側を向いている、人間で言うとガニ股状態になっている状態で、トータルの直進位置も-0.03度でわずかに左寄りでした。これでは直進安定性が良くないわけです。左に切ったら左、右に切ったら右に流れていってしまう傾向もガニ股状態ならありえるように思えます。

後輪はトー・インではあるものの左右で数値がずれていたのでフロント、リアともにトーの調整をしてもらうことになりました。調整後は前輪、後輪とも左右きっちり同じ値になり、直進位置も0度に補正されました。

キャンバーやキャスターも若干ずれていましたが、基準値内に収まっており左右の差も小さいので今回は見送ることにしました(そもそもキャスター角はレヴォーグでは調整不可とのこと)。

実は価格を一切聞かずに進めてもらっていて、3万円くらいかなーと思っていたのですが、最後に請求書を出していただいたところ測定+調整(前後のトー調整)で税込18,000円を切っており、思っていたより安価で驚きました。これならタイヤ館にお願いするより安いのではないかと思います。ネットで調べると1万円台前半でやってくれるお店もあるようなので激安というわけではないですが、しっかり時間をかけて測定し、調整・試走まで含めてこの価格であれば、個人的には十分リーズナブルだと思います。

■調整後のフィーリング

コクピットからの帰路、早速いつものまっすぐなバイパスを走ってみます。すると明らかに以前より直進性が増しているのが分かります。そもそもハンドルを握らず軽く触れているだけでもかなりの距離をそのまま走っていけるほどに直進性が良くなっています。路面の轍でも以前は少しハンドルが取られてバタバタした挙動になりやすかったのが、ハンドルが取られにくくなっていますし、少し強めのブレーキングでノーズダイブさせたときの落ち着きも向上しています。エンジンが復調したことと合わせて「うーむ、これは素晴らしい」と一人クルマの中でにやけてしまうほど快適になりました。

■まとめ

・何となくクルマの直進性が悪く感じられ、代車と比較してもハンドルの微修正が多かった

・地元のコクピットさんにアライメント調整を依頼してみた

・アライメント計測したところ、フロントの両輪がトー・アウト状態(クルマを上から見た時に前輪がやや外側をむいたガニ股状態のこと)だった。本来はややトー・イン(車輪がやや内側を向いている状態)が理想的な状態。

・(私が行った)コクピットさんはフレンドリーで安心感があり、価格もリーズナブルだった

・アライメント調整の結果、直進性や挙動の安定感が大幅に向上した

 

うちのレヴォーグの場合足回りのパーツを交換していたこともありますが、かなりアライメントが狂った状態でした。しかし、今回のを調整を経て完全にレヴォーグが「整った」と思える状態まで仕上がってきました。いまはもう運転が楽しくて仕方がありません。

足回りの部品をほんのちょっと調整するだけで、何か新しい部品を装着するわけでもないので、アライメント調整に2万円前後ものお金をかけることに懐疑的な方もいらっしゃるかもしれません。しかし、逆に2万円でこれほど効果のあるチューニングも他にはなかなかありません。(あ、安価で効果の高いチューニングが一つだけあります。導電性アルミテープによる除電です。どこかで詳細に書くかもしれませんが、ご関心ある方はひとまず1つ前の記事「【VN5 Levorg】EGR圧力センサリコール後の絶不調から復活までの道のり」の中で触れているのでご参照ください。)

アライメント調整は人間で例えるなら整体もしくはカイロプラクティックのようなもので、人体の骨格バランスを整えるのと同じようにクルマの走行バランスを整えてくれます。

アライメント調整ですっきり爽快な走りを手に入れませんか。

 

【VN5 Levorg】EGR圧力センサリコール後の絶不調から復活までの道のり

■EGR圧力センサのリコール対応

VN5レヴォーグにお乗りの方ならご存じかと思いますが、搭載されているCB18エンジンの「EGR圧力センサ」が経年で故障する可能性があるということで、2022年5月にリコールが発表されています。この部品が故障すると、エンジンが掛からなくなったり最悪の場合は走行中に停止してしまうという結構大きな問題で、Levorgユーザーの間では話題になっていたものです。うちの車の場合、もともと7月の3週目に交換を予定していたのですが残念ながら7月2週目にうちの奥さんが運転中に症状が発生してエンジン警告灯が表示される状況となりました。なんとか自宅までは帰ってこられたものの、帰宅後はエンジンがかからなくなっておりディーラーに連絡したところ、車両引き取りのため積載車を手配していただくことになりました。

翌日積載車が自宅まで来た際は運良くエンジンがかかったため、ウインチで引っ張らずとも積載車の荷台に登ることができました。引き取りは平日でしたが、当時は在宅ワーク中だったので特に問題なく対応ができました。合わせてディーラーが手配した代車(XV 1.6L)をレンタカー屋さんが自宅まで持ってきてくださったので平日はそれで乗り切り、週末土曜日にディーラーへリコール対応の完了したレヴォーグを引き取りに行きました。

EGR圧力センサーリコール箇所

 

■交換後のエンジン不調

本当の問題はここからでした。リコール対応の完了したレヴォーグに乗ってディーラーから帰る途中、早くも異変に気づきました。なんだかとても走りが穏やかになっている気がする、いや気がするどころか目茶苦茶モッサリしているのです。最初はECUの学習(センサー交換時にECUもリプロされている)が進んでいないのかなとも思いましたが、その後何百キロ走っても全く改善の兆しがないので、どうやらセンサー交換で新たな不具合が発生していると思うに至りました。

症状としてはアクセル操作に対してエンジンの反応が非常に悪くなっており、アクセルをいつもより多めに踏んでも2000回転くらいまでしかなかなか回らず、50%以上踏み込んでようやく2000回転を超えてくるというものでした。走り出しはもちろん、走っている最中も終始そのような状況で、レスポンスも加速も悪いしでとてもこのままでは乗っていられず、ディーラーにも再度足を運んでセンサーの不具合がないかチェックして頂きましたが、センサーの電圧も正常とのことで問題ないという結果でした。

その頃ネットの掲示板でも同様の不具合を指摘されている方が何名かいらっしゃることが分かり、その方々の情報ではセンサーの「水抜き」をすると一時的に改善するということだったので自分も試してみましたが、自分のセンサーはよほど「ハズレ個体」なのか、水抜きをしても症状はほとんど変わりませんでした。

 

■アルミテープチューンでプチ改善

そんななかダメもとで試したのが「アルミテープをセンサーのコネクタ部分に巻く」というものです。アルミテープは導電性アルミテープというものを使います。アルミテープチューンについてご興味のある方は適当にググってみてください。まあ一般的にはオカルトチューンの一種と言われているものだと思いますが、発祥は実はトヨタで特許も取得していたはず。アルミテープの放電効果を活用してボディの「除電」を行うことで空力性能が良くなり、走りが良くなるというのが本来の効用だったと思います。その後、民間チューンで空力に限らず帯電していそうなものに手当たり次第貼ることでさまざまな効果が発見されてます。有名なものだとパワステコラムの下側あたりに貼り付けるだけでパワステのフィーリングが変わる、というのもあります。

さてそんなアルミテープチューンですが、前車VMレヴォーグに乗っていた時にエアフロセンサーのコネクタ部分(外側のプラスチック部分)に巻いたところエンジンフィーリングが良くなるという現象を発見していました。VNレヴォーグに乗り換えてからはノーマル状態でもほとんど不満がなかったため施工していなかったのですが、今回のEGRセンサー交換後の不調に出会して、ダメもとで施工してみました。

施工箇所はエアフロセンサーのコネクタ部分と、EGRセンサーのコネクタ部分の2箇所です。本当は1箇所ずつ試すべきだったと思いますので、早く効果を確認したくて両方一度に施工してしまいました。施工といっても本当にアルミテープを1周ぐるっと巻くだけです。コネクタを外すときの押し込み部分だけテープに切り欠きを入れて、コネクタの取り外しに困らないようにしました(巻いただけだと押し込み部分が押せなくてセンサーが外せなくなる)。

巻いてから早速試乗してみると、果たして効果はありました。アクセルを踏んだ際のレスポンスの悪さがだいぶ改善し、以前は50%以上踏み込まないと2000回転以上回らなかったのが、35%くらいの踏み込みで2000回転以上も回るようになりました。

ただ、改善したとはいってもまだセンサー交換前よりはまだまだレスポンスが悪く、かつての「アクセルを軽く踏み増した時のスッと背中が押されるようなリニアで滑らかな加速」は感じられなくなってしまいました。

EGRセンサのコネクタにアルミテープを巻く

 

■ネットで補修用部品を購入して自分で再度交換

このまま改善しなければ次の24ヶ月点検のときにディーラーに再度診てもらおうと考えていたところ「EGR圧力センサー」の純正部品が安価で販売されているという情報が入ってきました。某掲示板で同じ問題を抱えている方からの書き込みでした。早速調べてみると、確かに非常に安価(千円札数枚程度)で販売されていたので、モノは試しで購入してみることに。

あまりに安いので販売キャンセルされないか少し心配していましたが、1週間程度で無事に届き、週末に早速交換してみることに。EGR圧力センサーはエンジンの右手前側、オイルレベルゲージの黄色い棒のすぐ右側にあります。8mmのボルト1本で固定されており目で見えるところには位置しているのですが、若干奥まっているのと周りの部品が邪魔で、通常の8mmのスパナではボルトを回すことができません。このため少し首が斜めになっているスパナか角度が自由に変えられれるタイプが必要です(私は今回買いました)。周りの部品が干渉するため一度に回せる角度も少ないので、無段階のラチェットタイプがあれば一番良いと思います。

ともあれ、作業自体は難しくなくスパナを回すことさえできればセンサーの交換はできます。ボルト外した時にエンジンルームに落とさないようにだけ気をつけましょう。

ネットで購入した交換用のEGR圧力センサ

 

■復活

交換後、特にバッテリーのリセットをかけることもなくそのまま試走に出かけます。違いは自宅の車庫を出る時からもう明らか。ゼロ発信が力強い!そしてアクセルの踏み込みに対してレスポンスが良くリニア!これだよこれ!しかも、心なしかセンサーのリコール交換前の元の状態よりもさらにレスポンスが良く、ゼロ発進時の加速も力強くなっている気がする。

個人の思い込みとしてはアルミテープチューンの効果もあって元の状態よりもさらに良くなっているのではないかと。

とにかく、安価なセンサーを1つ交換しただけで走りとフィーリングは激変しました。ゼロ発進時のリニアかつ力強い出だし、中間加速でのアクセルの踏み込みに対する素早いレスポンスと、踏み込み量に応じたリニアな加速がとても気持ち良く、いつまでも走っていたい気にさせてくれます。

 

■まとめ

EGR圧力センサーという比較的安価な部品一つだけで、エンジンの調子がこれほども変化するなんて、誰も思いもしないのではないでしょうか。調子が悪い時、本当にセンサーの不調なのか、それともECUのリプロでエンジンの特性が変わってしまったのか、見分けがつきませんでした。ネットを調べてみても同じ問題を抱えている人は掲示板で出会ったわずかな人のみ。しかし実際に部品を変えてみて明確な改善を得られたことで、問題はEDR圧力センサーにあったと断言できます。この問題がどれほど広範囲に存在しているのか、それとも本当にごく一部の不良センサーが混じっているだけなのか分かりません。

ただ、何らか製品に問題があるが、電圧などをチェックした程度では良品と見分けがつかないセンサーが存在していて、何%かの確率でその部品に交換されてしまうユーザーがいることは間違いありません。もしこの記事をご覧になって似たような不具合を感じているVN5ユーザー(フォレスターターボなどCB18エンジン搭載車に乗っている方も含みます)は、センサー不良を疑ってみてください。本当はメーカーがしっかりこの問題を把握して不良センサーの再交換の措置などをとって頂けたら良いのですが、今のところそのような動きは聞いていませんので、ユーザーが声をあげてメーカーやディーラーに届けていくことが必要かなと思っています。

 

Mac StudioとMacbook Airをベンチマークテストで比較

Mac Studioの性能をIntel CPU搭載Macbook Airと比較!

Mac Studioを購入しておよそ1ヶ月が経ちました。Macbook Air(intel, 2020)での写真データの現象処理の遅さに耐えかねての買い替えでしたが、実際に使ってみて以前とは比べ物にならないほど快適になりました。では実際どれほど速くなったのか、ベンチマークソフトと実際に私が使っている写真処理ソフト(Adobe Lightroom Classic)を使って比較してみようと思います。

■機器仕様

今回比較するMacbook AirMac Studioのスペックは以下の通りです。Macbook AirはM1が出る前のIntel CPU搭載の最終モデルです。

Macbook Air>

Mac Studio>

  • 名称:Mac Studio (2022) 
  • プロセッサ:Apple M1 Maxチップ
    • 10コアCPU、24コアGPU、16コアNeural Engine、メディアエンジンを内蔵
  • メモリ:32GB(標準)
  • ストレージ:1TB(アップグレード)
  • グラフィックス:M1 Maxに内蔵(24コアGPU
  • 外部ディスプレイ:Dell 4KディスプレイとHDMI接続

■まずはベンチマークソフトで比較

CINEBENCH R23を使ってMacbook AirMac Studioの性能を比較してみます。CGの描画性能を計測しますが、基本的にCPU性能を計測するように作られているようです。シングルコア性能とマルチコア性能の両方が計測できます。

<シングルコアの結果>

<マルチコアの結果>

ベンチマーク結果を見ると、コア単体でも2倍の差がありマルチコアでは5.6倍の差があることが分かりました。これだけでもMac Studioの性能の高さが十分に分かりますね。しかし実際にMac StudioでLightroom Classicを使っていると体感的にはもっと差があるようにも感じます。CINEBENCHでは基本的にCPU性能のみを計測しているためグラフィックス性能やM1MAXに搭載されているNeural Engineの性能などは反映されていないと思われます。

Lightroom Classicの現象時間を比較

次は実際に普段私が使用している写真処理ソフトのAdobe Lightroom Classic(version 11.5)を使い、実際の利用シーンに合わせてRAWファイルの読み込みから自動補正完了までの時間を計測してみます。

<計測方法>

SDカードに保存されているデジタル一眼レフカメラで撮影した124枚の写真を取り込んだうえで、1:1プレビュー作成、スマートプレビュー作成、レンズ補正や露出などの自動補正を読み込み時に自動適用し、それらが完了するまでの時間をストップウォッチで計測します。読み込む画像の大きさは6016x4000、ファイルサイズはDNG形式で平均32MB程度、124枚合計でおよそ4GB弱です。SDカードの読み込みについて、Mac Studioは本体装備のSDカードスロットを使用できますが、Macbook AirにはSDカードスロットが装備されていないためANKERのUSB Type-C接続のポートプリケーターを使用します。

なお、モニターの画面サイズ(解像度)によって生成されるプレビュー画像のサイズなどが異なり処理完了時間が大幅に変わってきます。このためMacbook Airについては外部ディスプレイ有無の2パターンで比較します。外部ディスプレイは27インチの4Kモニターで解像度は3840x2160です。Mac Studioは常にこの外部ディスプレイに接続しています。

<計測結果>

Macbook Air(intel, 2020)

外部ディスプレイ無し

  • SDカードからの読み込み完了:55秒
  • スマートプレビュー作成完了:4分30秒
  • 1:1プレビュー作成および補正処理完了:14分30秒

外部ディスプレイ有り

  • SDカードからの読み込み完了:55秒
  • スマートプレビュー作成完了:12分30秒
  • 1:1プレビュー作成および補正処理完了:28分30秒

Mac Studio(M1 Max, 2022)

  • SDカードからの読み込み完了:40秒
  • スマートプレビュー作成完了:1分05秒
  • 1:1プレビュー作成および補正処理完了:2分35秒

(注意)計測は手動のため5秒単位での表記としています。

<所感>

Macbook Airが遅すぎるのかMac Studioが速すぎるのか、あまりの違いに唖然としてしまいます。Macbook Airの「外部ディスプレイあり」がMac Studioとの比較条件としてイコールコンディションとなりますが、補正処理完了までの時間はMacbook Airが28分30秒もかかっているのに対してMac Studioは2分35秒で完了しており、Mac StudioはなんとMacbook Airの11分の1の時間で処理が終わるという結果になりました。Macbook Airで「外部ディスプレイ無し」の場合は半分まで時間が短縮されますが、それでもMac Studioのほうが6倍近く高速です。

実際、これまでMacbook Airで作業をしていたときは取り込み時間があまりに長いので、お風呂に入る前や食事に行く前に読み込みボタンを押すといった作業フローにしており、結果として後工程の作業に入るのが遅くなり、翌日もしくは翌週以降に作業がずれたり最悪の場合は面倒くさくなって放っておくといったことになりがちでした。Mac Studioでは数分で読み込みと一括補正が完了するため、取り込み後すぐに写真の選別や個別修正などの後工程の作業に取り掛かることができるようになり、撮影時のモチベーションを持ったまま作業ができるようになりました。写真撮影は自分にとっては趣味の一つですが、Mac Studioの処理が快適すぎて写真撮影のモチベーションが増すという謎の好循環が発生しています。

Mac Studioのもう一つのメリット:静音性

処理速度以外に感じた顕著な違いは、静音性です。Macbook Airは負荷をかけていない最初のうちは静かなのですが、負荷がかかり始めるとFANが勢い良く周りだしFANのキュイーンという回転音と筐体からの排気音が「うるさい」と感じるレベルで聞こえます。また発熱も多くホッカイロか湯たんぽか!と思うほど熱を持ってくるので、そのままの状態で使い続けるのが心配になります。一方Mac StudioはCINEBENCHで思い切り負荷をかけても普段と変わらずサーっという背面からの排気音が少し聞こえるだけで静かなままです。本体が熱を帯びている様子もなく、クールなヤツです。

■まとめ

Macbook Air(intel, 2020)とMac Studio(M1 Max, 2022)の性能をベンチマーソフトと写真処理ソフトを使って検証しました。両者の違いは圧倒的で、体感で感じていたMac Studioの速さが数字面でも確認できました。

  • CINEBENCH R23ではマルチコア性能でMac Studioが5.6倍速い
  • LightroomのRaw現象速度はMac Studioが最大11倍速い(11分の1の処理時間)
  • Mac Studioは負荷がかかっても静か

■(参考)CINEBENCH R23ベンチマーク結果のスクリーンショット

MacBook Air(intel, 2020)Single coreのスコア

Mac Studio(M1Max, 2022)Single coreのスコア

MacBook Air(intel, 2020)Multi coreのスコア

Mac Studio(M1Max, 2022)Single coreのスコア





 

 

 

 

 

 

 

 

Bose Soundbar 900を購入したのでレビューしてみる

Bose Soundbar 900

4月に自宅のリビングルームサウンドバーを買い換えたのですが、これがとても素晴らしいのでレビュー記事を書いてみます。

Bose Smart Soundbar 900(SB900)というモデルで、2022年3月に発売された最新モデルです。

 

SB900はメーカーの直販サイト価格で119,900円(税込)となっており、サウンドバーとしては高額の部類に入ります。購入を迷われている方も多いと思いますので、音質面を中心になるべく詳細にレビューしてみようと思います。

SB900のオプションとして用意されているBass Module 700、Surround Speakerも導入していますので、それらを組み合わせた場合の音の変化やお勧め度合いもご紹介します。

 

なお、我が家では前モデルのSoundbar 700(SB700)も保有しております。SB700をお持ちの方で買い替えを検討している方の参考にもなると思います。

 

【デザイン】

 Soundtouch 300から続くBoseらしいデザインで個人的には気に入っています。

継ぎ目のないパンチングメタルのグリルで正面・左右が覆われているため非常に高級感があります。このグリルが背面側まで回り込んでいることが重要で、イイモノ感とカッコよさをアップさせていると思います。

ガラストップも高級感があり気に入ってます。ガラストップにTV画面が映り込むのが嫌という方もいるようですが、我が家の場合はWALLのTVスタンド使っているため映り込みが気になることはありません。

 

【高音の音質】

こもり感の一切ない非常に綺麗で伸びやかな中高音が出ます。ボーカルの明瞭さは前モデルSB700譲りですが、SB700は高音の伸びとクリアさがあと1歩という印象で、特に音楽再生時に不満を感じることがありました。本機では音全体のクリアさが増しており、映画だけでなく音楽再生にも好適です。

センターのツイーターが中高音を担当しているためボーカルの定位はしっかりしており、サウンドバーの前にステージがあって、そこでボーカルが歌っているような臨場感があります。

またAtmosイネーブリング用のHeightスピーカー(上向きスピーカー)も音場の拡大と臨場感のアップに重要な役割を果たしているように思います。Heightスピーカーはサウンドバー両端に真上を向く形で埋め込まれていますが、2chソースでも5.1chソースでも自動的にアップミックスしてHeightスピーカーからも音が出るようになっています。

これが音場を高さ方向に広げる役割を果たし、サウンドバーからではなくTVから音がでているような感覚、もしくはTVの前にステージがあってそこでボーカルが歌っているような感覚を生んでいます。SB700ではどうしても高さ5cmほどの箱から音がでている印象が否めず、小さなスピーカーから出てくる窮屈な音という感覚があったのですが、本製品ではそのような窮屈さが全くありません。

 

一方で、Heightスピーカーの音量をあげても音が上から降ってくるという感覚はあまりありません。他社製品の場合、一般的にHeight用のイネーブルドスピーカーは前方に向かって斜め上向きに取り付けられていると思いますが、このSB900は真上方向に取り付けられているためか、天井に当たって跳ね返った音が上から降ってくるという感じがあまりしません。その代わり、正面向きの通常スピーカーと一体となって音場全体を高さ方向にも拡げるように働いていると感じます。

 

またSB900には左右方向のサラウンド効果を狙った指向性スピーカーが両サイドに搭載されていて、左右斜め方向に放射された音が壁に当たって跳ね返ることでサラウンド効果を得る仕組みになっています。おそらく、四角形や長方形の部屋であれば想定通りに機能するのだと思いますが、我が家のリビングの形状が特殊な形をしていることもあり、跳ね返った音を耳の横や後ろから感じることはほとんどありません。

それでも音場を横方向に拡げる役割は果たしており、縦方向のHeightスピーカーと横方向の指向性スピーカーの相乗効果により、サウンドバーの大きさを超えた音場が作られていると感じることができます。

 

【低音の音質】

SB900単体ではウーファーやサブウーファーは搭載されておらず、バーの中央、ツイーターの脇に設置されたフルレンジスピーカーの音がBose独自の共鳴菅を通って低音成分が増強され、背面に設置されたダクトから放出される仕組みです。ウーファーはありませんが、低音がスカスカということは全くなく、単体で使っても問題はないです。どんなソースでも無理やり低音を増強してくるという作りにはなっておらず、ソースに含まれる低音成分に応じてナチュラルに音を出してくれるという印象です。低音成分が多いソースの場合は、その分しっかりとした低音が再生されます。このあたりの音作りの方向性については、昔のBoseとは少し変わってきているのかも知れません。

 

我が家ではBassModule700をSB700を使っていた頃に導入しており、これをそのままキャリーオーバーしてSB900とも組み合わせています。

BassModule700があったほうが良いのはもちろんですが、値段が本体に匹敵するほどの価格(9万円くらい)であることを考えると、コストパフォーマンスという観点では評価が分かれるかもしれません。

SB700の時は、BassModuleを増設することで低域担当と中高音担当での役割分担ができるためか、サウンド全体の明瞭度があがり音質が向上するような印象がありましたが、SB900では単体での音質が向上しているためか、BassModuleを増設することによる音質向上効果はSB700ほどには感じません。またBassModuleを増設したとしても、基本的には上述した「音源に含まれる低音成分に応じて、必要な分の低音が出る」性質は変わらないため、低音が無理やり増強されるということにもなりません。

 

ではBassModuleはどういうときに価値を発揮するかというと「サウンドバー単体では出せない超低音域が音源(ソース)に含まれている場合」と言えます。

SB900単体では60Hzあたりから音圧が減衰し50Hz近辺から下は大幅に弱くなるため、50Hz以下の音がソースに含まれていても事実上再生できません。つまり、ソースには音が入っているのに聞くことができない、ということになります。

通常のTVやPOP音楽等では低音成分は例えばバスドラムの音が入っているとして80Hz-120Hzくらいであることが多いと思いますので、そのようなソースを再生するだけであればBassModuleがなくても、入っているはずの音がならないということは起こりません。少し軽い鳴り方にはなりますが、重低音を感じることができます。(カラダに響くような音ではないです)

 

一方、映画やクラシック音楽等では50Hz以下の低音が含まれていることも多々あり、こうしたソースを再生した場合、BassModuleの有無で聞こえてくる音自体が全く違うものになってしまうことがあります。例えば映画の「ハリーポッター」シリーズは、おどろおどろしい雰囲気を演出するため30Hz近辺の超低音域までブルーレイディスクに収録されているシーンがあるのですが、Bass Moduleがない場合はこの超低音域を再生できないため、非常に軽い音楽が流れているように聞こえてしまいます。Bass Moduleを設置すると、今までは聞こえていなかったおどろおどろしいサウンドを感じることができるようになります。

 

音楽の話に戻します。通常のPOPミュージック等に入っている低音は80Hz-120Hzくらいが多いと書きましたが、80Hz以下がカットされているわけではなく、もっと下の周波数まで音の信号自体は含まれています。80Hzより下の周波数帯まで余裕を持って鳴らせることで、出てくる音に重みや厚みが出る効果もあります。

言葉で表現するなら、SB900単体でのバスドラムの音が「パスッ」という少し軽めの音であるのに対してBassModuleありの音は「バスッ」という重い音に変化します。

 

【サラウンドスピーカーの音質】

SB900のオプションで用意されているSurround Speakerを追加すると完全なサラウンド環境が実現でき音場・音質ともに大幅にグレードアップします。

映画は勿論最高なのですが、音楽再生でも大きな効果があります。

特にApple MusicやAmazon Music Unlimitedで用意されている「空間オーディオ」を再生するとこれまで経験したことのない音楽体験が出来ます。

空間オーディオとは、Atmos形式で収録された楽曲のことです。(Amazon Primeの場合は360 Reality Audio形式のものもありますが、ここでは言及しません)

 

SB900単体で空間オーディオを再生した場合でも、通常の2chソースの楽曲と比べて音場が広大になり包まれ感が増してきます。これでも十分満足できる音楽体験ではあるのですが、Surround Speakerを導入すると、文字通り音楽体験の次元が変わり3次元の音楽体験ができます。

SB700やSB900単体との比較で表現するとこんな感じです。

 

・SB700単体での通常音楽再生:1次元→横方向のみの広がり(高さ方向が全くなく、狭い音場)

・SB900単体での通常音楽再生:2次元 → 横+高さ方向への広がり

・SB900単体での空間オーディオ再生:2.5次元 →横+高さの音場拡大+前方方向での奥行き感が少し

・SB900+Surround Speakerでの空間オーディオ再生:横+高さ+奥行きの3次元立体空間

 

 

SB900+Surround Speakerの構成で空間オーディオを再生すると、部屋全体が音に包まれている、もしくは部屋全体がスピーカーになってしまったのではと思うほどの凄まじいサラウンド感(包まれ感)を感じます。これこそがまさにBoseの言うダイレクト/リフレクティング理論の体現なのかも知れません。

また、そのように音に包まれながらも、楽器やボーカルが三次元の座標上に厚みを持って定位してくるので、立体感とリアリティを感じることができます。このような体験はSB900単体では得られず、Surround Speakerを導入することで初めて得られる体験です。

 

基本的に洋楽と相性が良くPOP、R&B、Jazzやダンスミュージック等が良く合うと思います。またBass Moduleもある場合は空間オーディオのクラシック音楽を再生しても素晴らしいです。ボリュームを抑えれば高級ホテルのラウンジのように、ボリュームを上げればコンサートホールになります(個人の感想です!)。

 

【補足】

本題とずれるので今回は詳細な説明は控えますが、AirPlay2ではAtmosフォーマットを飛ばせないため、iPhone/iPadからAirPlay2経由で空間オーディオを再生することはできません。このため我が家ではApple TV 4K+ かをTV経由でARC接続でSB900に接続して再生しています。

正確に言うとApple TV4K+でAtmosを再生するにはeARCが必須のため、ARC接続の場合はDolby 5.1chにダウンコンバートされてしまうのですが、SB900は5.1ch音源をHight方向も含めてアップミックスしてくれるため、リアルAtmosほどではないにせよ上述のような素晴らしいサラウンドを提供してくれます。

 

Apple Mac Studioを買ったので購入までの経緯をまとめてみる

Mac Studio

Apple Mac Studio購入までの経緯をまとめてみる

2022年3月に発売開始されたMac Stduio(M1 Max搭載モデル)を遅まきながら2022年9月初旬に購入しましたので、購入に至った経緯などを書いてみます。

Mac Studioの詳細なスペックやベンチマーク情報は他の記事に譲りまして、ここでは購入に至った背景や他のMac製品とどういう観点で比較したかなどを書いていきます。

intelチップ搭載のMacbook Air(2020)からの買い替えですので、似たような環境の方には参考になるのではと思います。

■6月の価格改定で値上げ

Apple製品は円安の影響で6月に一斉値上げされていますが、Mac Stduioもしっかり値上げされており発売当初のM1 Maxモデルの最小構成価格は249,800円から278,800円へと価格改定されています。値上げ幅は29,000円、12%アップとなっています。

Macbook Air(Early2020,intel)からの買い替え

Mac Studio以前のメインマシンとして使用していたMacbook Air 13inch (Early2020, Intel)はもともと2020年にコロナ禍が始まり子供の学校が休校やオンライン授業になったタイミングでリモート授業などでも使えるように家族向けに購入したものでした。メモリは16GBに増量していましたが、当時の購入価格は12-13万円ほどだったと思います。

Macbook Airの前に使っていたiMac(Mid2011, intel)

Macbook Airを購入した2020年当時、自分専用のマシンとして2011年に購入したiMac 21inch(Mid 2011)を10年に亘り使用していました。内蔵ディスクがSSDではなく通常のハードディスクのためOSの起動やアプリの起動が猛烈に遅いのですが、CPUは4coreのCore i5を搭載してメモリも12GBまで増設していたため、アプリ起動後はそれなりにスムーズに動いていました。

主な使用用途としては、Web・Youtube閲覧、iTunesでの音楽再生、Lightroomでの写真修正やRAW現象、たまにPhotoshopといったところです。仕事用のPCは勤務先から業務用PCとしてM1 Macbook Airが支給されているため、基本的にプライベート利用のみです。

そんな古参兵のiMac 2011君でしたが、macOS Mojave 10.14からついにサポート対象リストから外れてしまい、ここ2年ほどはmacOS High Sierraのまま使わざるを得ない状態でした。子供の学校が再開してからはMacbook Airが家族に使われる機会が減っていたこともあり、今年の3月についにiMacを引退させ、27インチの4Kディスプレイも新たに購入してMacbook Airに環境を移したのでした。

■メインマシンとしてはあまりに非力なMacbook Air(2020, Intel)

Macbook Air(2020, Intel)を自分のメインマシンとして使ってみると、すぐにいくつかの不満が出てきました。主な問題は次の3つ。

  • ちょっとの負荷でもすぐにクーリングFANが回りだしてとてもうるさい
  • 少し負荷をかけるだけで心配になるほど筐体が熱くなってしまう
  • CPUパワーが足りず、Lightroomが非常に重い

クーリングFANがうるさいので音楽鑑賞に支障を来すのと、Lightroomでの処理が重いのが致命的でした。SDカード読み込み後のプレビュー画像生成や自動補正処理に時間がかかるのはもちろんのこと、画像の拡大や次の画像の読み込みといった一つ一つの動作も遅くLightroomを使うのが億劫になるほど。

10年前のiMacよりも明らかに遅いと感じたのですが、実際にBenchmarkを確認してみるとMacbook Airのほうが良いという結果でした。ただ、体感的にはiMacのほうが速かったので、グラフィックスカードの性能などが影響しているのかもしれません。

<Geekbench Browserより引用>

iMac (21.5-inch Mid 2011) 

CPU: Intel Core i5-2400S(2.5GHz, 4core)

  • Single-Core Score: 635
  • Multi-Core Scor: 1833

MacBook Air (Early 2020) 

CPU: Intel Core i5-1030NG7(1.1GHz, 4core)

  • Single-Core Score: 1037
  • Multi-Core Scor: 2387

■買い替え候補の検討

というわけで、Macbook Airを使い続けることに困難を感じ、Macbook Airは元の家族用の役割に戻して自分用のメインマシンを買い替えることにしました。そこで候補として考えたのがM1Max搭載のMac Studio。ただ本当にそれが最良の選択か踏ん切りがなかなかつかなかったため、以下のモデルも候補にして机上検討してみました。

<検討候補>

  1. M1 Mac mini
  2. M2 Mac mini(未発売)
  3. M2 Macbook Air
  4. M1 Macbook Pro
  5. M2 Max Mac Studio(未発売)

検討にあたり、自分がメインマシンに求める要件をまとめてみます。この要件だけみると、まるでMac Studioのスペックを書き出したかのように見えますが、そうではなく、私が自分のパソコンに欲しいスペックを書き出したら偶々Mac Stduioのスペックと合致していた、ということなのです(笑)。Appleの顧客ニーズの掴み方が凄いのか、無意識に自分がMac Studioに洗脳されているのか。

<機能要件>

  • 書斎(趣味部屋兼リモートワーク部屋)に設置するため、なるべくデスクトップベースのマシンが良い
  • 手持ちの4Kディスプレイと接続できること(HDMI or USB-C)
  • 写真編集が快適にできること。動画編集もできるならなお良い
  • メモリは将来のOSやアプリの肥大化を見越して24GB以上搭載できること
  • 内蔵SSDは1TB以上
  • 外付けディスクなどの外部デバイスを接続できるようポート類が十分装備されていること(手持ちの外部ハードディスクを接続するにはUSB Type-Aポート x2個が必要)
  • カメラの写真取り込みのためSDカードスロットがあると良い
  • 静音性が高いこと
  • なるべく新しくて長く使えそうなこと(できれば10年使いたい)

候補製品の検討

  1. M1 Mac mini: モデル末期であること、メモリが16GBまでしか搭載できないため却下
  2. M2 Mac mini: 発売されていれば有力な候補になると思うが、発売までまだ数ヶ月かかりそうであることと、昨今の円安の状況から今のM1 Mac miniよりさらに価格アップすることが懸念され、そうするとMac Studioとの価格差がほとんどなくなるのではないかと判断。
  3. M2 Macbook Air: メモリが最大24GBまで拡張できるのは魅力的。但しメモリやSSDを増強してMac Studioのスペックに近づけると、値段もMac Studioに近い価格になってしまうため価格メリットはないと判断。私としては書斎に置くデスクトップマシンが欲しいため、ディスプレイが余分。またクラムシェルモードで使うにしても、電源オンがやりにくかったり拡張ポートが少なかったりで使い勝手も悪いことも判断理由。
  4. M1 Macbook Pro: 性能は魅力的だが、CPU、メモリ、SSD容量などをMac Studioと同等にするとむしろMac Studioより大幅に高い値段となってしまうため、却下。 
  5. M2 Max Mac Studio(未発売): いろいろリサーチしましたが、M2ベースのMac Studioが発売されるのは少なくとも来年以降と思われるため、今回は考慮不要と判断。

かくして、全ての比較対象の候補が脱落しMac Studio(M1 Max)が最終候補となりました。機能要件としては完全に要求を満たしてくれたMac Studioですが、次の非機能要件はやはり気になります。

  • SSDを1TBに増量すると税込30万円を超える価格(定価:306,800円)
  • M2チップが発表された今、M1世代のチップを搭載したモデルを買って大丈夫なのか(すぐに陳腐化してしまわないか)

■価格について

お値段についてはプライベートユースのパソコンで30万円越えは正直躊躇する価格ですが、今後発売されるであろうM2 Mac miniを待ったとしても、円安と物価高の影響で現行M1 Mac miniよりも高い価格帯になると想定。Mac Studioだって再度の価格改定(値上げ)がありうると考え、結局のところ今買ってしまうのがお得なのでは判断(というか自分で自分を納得させた)しました。

■M1世代のチップで大丈夫か

この記事を書いている時点でM2 Macbook Airが発売されていますので、この点はやはり気になります。

  • M1 MaxとM2の性能差はどの程度なのか
  • M2 ProやM2Maxがすぐに発売されるのではないか

1点目については既にベンチマークが出回っております。M1 Macbook Air、M2 Macbook Air、MacStudio(M1 Max)の3つを比べてみましょう。なんと、Geekbenchの結果ではSingle Core性能はM2が一番よく、M1 Maxは負けてしまっています。Muilti Coreではコア数の違いもありM1 Maxのほうがだいぶ性能が良いので、総合性能としてはM1Maxに軍配が上がると考えて良いでしょう。

2点目、M2ProやM2Maxがすぐに発売されるのではないかという懸念については、正直よくわかりません。ただ色々な記事を見ている限りでは登場は2023年に入ってからと思われますので、今すぐ新しいMacが欲しい自分としては、考慮不要と判断しました。

<Geekbench Browserより引用>

MacBook Air (Early 2020, Corei5) 

CPU: Intel Core i5-1030NG7(1.1GHz, 4core)

  • Single-Core Score: 1037
  • Multi-Core Scor: 2387

MacBook Air (Late 2020, M1 8core)

  • Single-Core Score: 1741
  • Multi-Core Score: 7745

MacBook Air (2022, M2 8core)

  • Single-Core Score: 1933
  • Multi-Core Score: 8811

Mac Studio(2022, M1 Max 10core)

  • Single-Core Score:1788
  • Multi-Core Score:12459

■結論 欲しい人は今すぐ購入すべき!ヨドバシ.comなら即納も期待できます

私のMac Studio購入に至った理由や他製品との比較を書いてきましたが、Mac Studioの購入で迷われている方は、自分のニーズ(要件)に照らし合わせて合致するようであれば、ぜひ購入することをおすすめします。

Mac Studioの購入を決めたアナタに最後のアドバイスを。Apple Storeのオンラインショップでカスタマイズモデルを注文すると結構納期がかかる場合があります。私が購入を考えた9月初旬の時点では納期3週間となっていました。

そこで検討いただきたいのがヨドバシカメラが運営するヨドバシ.com。ここではいくつかのパターンのカスタマイズモデルが即納モデルとして用意されており、在庫があれば翌日配送が可能な場合もあります。私はSSDを1TBに増強したモデルをヨドバシ.comで金曜日の夜に注文したところ、なんと翌日の土曜日の昼過ぎに配送されました。Amazon Primeより早いデリバリー体制に大変驚きました。

そしてヨドバシ.comで購入するもう一つのメリットはポイント。定価販売のApple製品ですが、ヨドバシ.comで購入するとポイント5%がつきます。30万円の5%といえば15,000円ですから、無視できないメリットです。

ヨドバシ.comの「Mac Studio 通販」ページ

https://www.yodobashi.com/category/19531/47027/500000198000/

 

Mac Studio 03

 

 

新型レヴォーグ(VN5)に1年間乗って分かった良いところ7つ

Levorg VN5

2020年12月に納車されてほぼ1年が経過し、走行距離は15000kmほどとなった。このタイミングで、レヴォーグの良いと感じたところを書いておこうと思う。

なお、直近でのリコール、サービスキャンペーン等の対応、さらにEGI(ECU)のリプロも実施しているが、これらを踏まえた最新状態における評価・感想とする。また、このブログでは書いていなかったが、以下のパーツを装着済みである。

STIフレキシブル・タワーバー
STIドロースティフナー(フロント、リヤ)
STIラテラルリンクセット

 

1 トータルバランス

1年乗って、納車直後のいろいろの不具合やリコールなどA型の洗礼は大量に受けはしたが、それらの不具合もほとんど改修・改善され、さらにSTIパーツの装着やエンジンのリプロなども行なった結果、クルマとしての完成度は飛躍的にアップし、本当に良い車だなと心から思える仕上がりになってきた。
よく走り、よく曲がり、よく止まる、さらに荷物もたくさん積めてアイサイトXで長距離も移動も全く苦にならない。

運転していて本当に気持ちよく、いつまででも運転していたいと思わせてくれる。
2021年時点において、クルマに求められる様々な機能ををこれほど高いレベルでまとめたクルマは他にないのではないかと本当に思う。
燃費が弱点とよく言われ、確かにチョイ乗り・街乗りの燃費はいまだに信じられないほど悪いが、郊外や高速道路燃費は大幅に向上しており、純ガソリン車としては十分な水準に引き上げられていると思う。

 

2 CB18エンジン

低速からトルクがあり、6000回転まできっちり回る。
最新リプロを施すと本当に滑らかに回るようになり、ガサツなところがない。
街乗りでちょっと踏み足した瞬間にスッとトルクが出て車体を押してくれるのが本当に気持ち良い。

初代レヴォーグ(VM4)のFB16DITは低速トルクが非常に薄く、それを補うために アクセルを踏んだだけでもすぐに回転が2500回転-3000回転くらいまで回ってしまい、その回転上昇までの間合いが、もたつき感やその後の飛び出し感の原因となっており、低速から中速での運転フィールを非常に悪くしていた。

CB18では、排気量を200ccアップするだけでなくタービンも小径化することで低回転域からでも十分なトルクを発生するようになっている。
実際、30km-50kmといった街乗りの速度域で平坦路を定速運転しているとだいたいタコメーターは1100回転前後を指しているが、そこから少し加速をしたいと思ってわずかにアクセルを踏み足すと、タコメーターの針が1300-1500回転にアップするのと合わせてリニアな加速フィールを感じることができ、上質なクルマだと感じさせてくれる。
一方、最大トルクも300Nmあり必要十分。郊外、峠道、高速道路などあらゆるシーンで十分な加速をしてくれる。

もちろん、世の中にはもっとパワーのあるクルマはあるけれど、クルマの全体的なしつらえとエンジンパワーがちょうど良くバランスしているように思う。

 

3 ハンドリング

新型レヴォーグのハンドリングは素晴らしい。高速域での安定性、ワインディングでの回頭性のどちらもが非常に高いレベルで実現されていると感じる。もっとも、STIタワーバー、STIドロースティフナー(フロント・リヤ)、STIラテラルリンクセットの全てを装着した状態という前提での感想だが。
標準装着のタイヤは横浜ゴムのブルーアースGTというそれほどスポーツ寄りではないタイヤのため限界はあまり高くないが、きついコーナーで切り込んでいってもアンダーステアになることなく、ニュートラルステアで期待通りに旋回してくれる。
初代レヴォーグも旋回の切れ味は鋭かったが、限界を超えるとアンダーステアになりがちだった。それと比べると、VN5は旋回初期から終わりまで、終始ニュートラルステアで、ステアリングを切った通りに走るという印象。

 

4 ドライブモードセレクト

STI Sportsならではの装備であるドライブモードセレクトだが、レヴォーグのオールマイティな性格に素晴らしくフィットした装備だと思う。家族を乗せたり荷物をたくさん積んで走ることもあれば、一人で爽快に走りたい時もある。道路も一般道、高速道路、山坂道と様々。そんなシチュエーションや路面状況に合わせて最適なドライブモードを選択することができる。
従来からスバルのクルマにはSIモードという機能がありエンジンパワーとレスポンスを切り替えできる機能が装備されていたが、ドライブモードセレクトの場合はエンジン以外にもステアリングの重さ、サスペンションの硬さ、AWDのモード、アイサイトのアダプティブ・クルーズの反応具合などをプリセットされた走行モードを選択することで一度に変更することができる。Indivisualモードも用意されており、自分の好みの設定を登録することができる。
この素晴らしい機能がステアリングのボタン一つで瞬時に呼び出すことができるのが、この機能の使い勝手を大幅に高めている。
自分の場合は、例えば以下のように使っている。
・普段の街乗り → NORMALモード
・高速道路でICやPA・SAから本線への合流時 →SPORTモード
・ワインディング路(山坂道) → INDIVIDUALもしくはSPORTS+モード
・高速道路の渋滞時 → ComfortにしてアイサイトXを起動し手放し運転

 

5 アイサイトXと静電容量式ステアリングセンサー

このレヴォーグに乗り換える前は初代レヴォーグ STI SportsのD型に乗っており、このD型にはアイサイト・ツーリング・アシストという全車速追従可能で、かつ車線中央維持機能を持ったアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)機能が搭載されていた。このACCも非常に優秀で、道路の真ん中をビタッと安定して走ってくれるため高速道路ではかなり疲労を軽減してくれる。

ただ、惜しむらくはステアリングの把持を検知するセンサーが「トルク感応式」のため、ステアリングを握っているだけではダメで、時々ステアリングをわずかに動かしてあげないと、警告アラートが出て車線中央維持機能が解除されてしまう。これが本当に煩わしく、せっかくアイサイトが優秀なのにそこだけが玉にキズだった。

2代目レヴォーグのアイサイトX搭載車はこれが改良され、ステアリングセンサーが「トルク感応式」から「静電容量式」に変更となった。これにより人間の手の静電気を感知してステアリングの把持状態を判断してくれるようになったので、アイサイトX、もしくは車線中央維持機能を使用する際、ドライバーはステアリングを握ってさえいれば良くなった。これにより、高速道路やバイパス路のまっすくな直線を走っている際にも余計なアラートに悩まされることがなくなった。さらにアイサイトXと新開発のステレオカメラの恩恵により、従来は曲がれなかった曲率のカーブでも車線中央維持機能が使えるため、高速道路の本線のほとんどの区間で「運転支援」の恩恵を受けることができる。長距離ドライブをする人にとっては、これは本当に運転を楽にしてくれるし、ドライブを安全なものにしてくれると思う。

あと、言わずもがなだがアイサイトXの渋滞時運転支援は最高だ。先行車追従、停止、再発進、ステアリング制御まで全て自動で行ってくれ、かつ手放しOKというのが本当にラクチンで、渋滞のストレスが大幅に軽減される。もちろん、前をしっかり見て危ないシーンに出くわしたらすぐに操縦できるようにしておく必要はあるのだが、それを差し引いてもラクには違いない。

なお、バイパス道路や一般道路などでもACCと車線中央維持機能は使用することができる(アイサイトXは使用できない)。但し交差点や白線の薄い場所では突然車線中央維持機能がオフになることもあるため、注意が必要だ。自分の場合、高速道路以外ではあまり車線中央維持機能は使わないようにしているが、もし使う場合でも、例えば交差点進入時には直前で車線中央維持機能をオフにする(ボタンで解除、もしくはブレーキをチョン踏みしてACCごと解除)など工夫して使っている。
先進安全機能を便利に使うには、こうした工夫も重要だ。


6 センターインフォメーションディスプレイ(EXナビ)

掲示板などではあまり評判のよくないEXの標準ナビことセンターインフォメーションディスプレイのナビ機能だけど、私はかなり気に入っている。やや動作がもっさりしているところはあるが、操作性や機能配置が比較的自然に作られていて、説明書がなくとも画面を見ていけばだいたい使い方がわかるし、画面表示やルート検索のカスタマイズも豊富で存外に多機能な点が素晴らしい。
詳細は別稿にも書いたので、宜しければご覧ください。

なお、EXナビでの動画再生には別途DVDドライブのオプション購入が必要で、かつ映像の分配機能がないので後席の子供には映画を見せながらドライブするといったことはできない。自分の場合、子供も少し大きくなってきたこともありDVDは見れなくとも良いと判断して動画に関しては割り切りった。まあ本当のことを言うと、動画が見れなくなることを家族に言ったら大反対されることが目に見えていたので、動画再生不可となることは家族には何も言わずに買い換えた。当然最初は文句を言われたが、1年も経つと、以前はクルマで動画見ていたことも忘れてしまってるようだ。

 

7  シート

ドライバーズシートはなかなか良くできていると思う。しっかり腰を深く座っていれば、2時間以上の運転でも腰が痛くなることはない。残念ながら後席に座ることがほんとないのだが、肩のサポートがわずかに張り出している影響で後席としては結構安定して座ることができる印象だ。少なくとも、初代レヴォーグの後席シートよりはかなり良くなっている。

また、これは初代レヴォーグから引き継がれた機構だがリヤシートが4:2:4の分割可倒式になっているのが素晴らしい。自分の場合は、IKEAで長モノの家具パーツを購入したときやホームセンターで長めの木材を買った時など、真ん中だけ倒して使うことが時々ある。
それほど頻度は多くないけれど、こういう場面に出くわすと「ステーションワゴンにしてよかった」、「レヴォーグにしてよかった」とちょっと嬉しい気分になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

新型レヴォーグのEXナビ(センターインフォメーションディスプレイ)について

新型レヴォーグのEXナビ(センターインフォメーションディスプレイ)について

 

掲示板などではあまり評判のよくないEXの標準ナビことセンターインフォメーションディスプレイだけど、私はかなり気に入っている。なんというか、使っていてイラッとくることが少なく「普通に」使える。イラっとくるナビの筆頭といえば私にとってはパイオニアサイバーナビ楽ナビ

サイバーナビはよくスバルから借りる代車に装備されていることも多いが、使いにくすぎて論外レベル。

反応が遅いうえに目的地設定にしても機能設定にしても、どこで何をすれば良いのか全くわからない。

 

まあこれはマニュアルも見たことないし、慣れてないせいというのもあるかもしれないが、地図操作の操作性や反応の遅さは、2021年にもなっても20年前から進化しておらず、化石レベル。楽ナビも基本的には同様で、以前乗っていたSH5フォレスターオートバックスで購入して装備していたが、やはりiPhone/iPadなどから想定されるタッチ操作と全く異なる操作性でかつ遅いので、使うたびにイラっとしていた。

逆に良かったのはケンウッドの彩速NAVI。初代レヴォーグにディーラーオプションのモデルを装備していた。これは地図操作などのレスポンスが良く、操作性もiPhone/iPad等とも比較的近く使いやすい上にハイレゾ対応を謳っていて音質も良かった。

 

話がだいぶ脱線したけれど、翻ってEXナビ。地図操作はドラッグやピンチイン・ピンチアウトなど可能でIPhone/iPadと同様で使いやすい。検索ルートもまともだし、GPSの位置ズレもほとんどない。さらに、ルート検索では立ち寄りポイントを任意に複数指定できるのはもちろんのこと、入口IC、出口ICを指定できるので、案内ルートをかなり柔軟にカスタマイズできる。ICの指定までできる機能は今まで自分が使った市販ナビには装備されていなかったと思う。また、あまりyoutubeの紹介動画でも言及されていることがないが、音声入力にも対応しており、ナビの目的地を設定できるだけでなく、エアコン操作したり音楽の操作をしたりもできる高機能ぶり。

 

特にエアコンは「25度に設定」など音声で温度指定もできたりするので、積極的に使うとかなり便利。

さらにもう一つ、これもあまり言及されていないが、スマホアプリのNaviConに対応しているので、スマホであらかじめ目的地をセットしておくと、車に乗り込んでBluetooth接続したときにスマホから目的地を転送できる。数日にわたる旅行などで、目的地や休憩場所をあらかじめ計画に沿ってセットしておきたいような場合にはかなり便利。

 

なお、納車後のデフォルト状態では地図画面の表示が非常に見にくいので、カスタマイズすることをお勧めする。こうしたカスタマイズが豊富にできるのも良い点だ。また、走行中は地図操作など多くの操作ができない仕様になっているが、裏技のTVキャンセル(アース用カプラー接続)をすることで走行中も地図画面などの操作ができるようになる。

 

では「最高」かと問われると、いくつか不満点はある。

まず筆頭にあげたいのは、せっかく音声入力機能があるのに音声入力で検索可能な地名情報が非常に少ないこと。駅名などはかろうじて検索できるが、お店や観光スポットなどはほとんど検索できない。住所を音声入力して指定もできるけど、それなら別のやり方で入れた方が早いし、そもそも移動中に使うのが難しくなるのでほとんど意味がない。これはデータをアップデートしてくれれば改善できると思うので、ナビデータの年次更新などの際に強化してくれることを期待している。

2つ目としては、GUIのインタフェース。パイオニアのナビのように操作性が論理的に破綻しているようなことはなく機能的に配置されていると思うが、ちょっと各ボタンが小さいのだ。これがパソコン画面でマウスで操作するなら何の問題もないと思うが、走行中のクルマでかつタッチ操作となると、ちょっとボタンが小さくて押しにくい。

 

EXナビ特有の問題点としては上記の2つくらい。他には、以下も使いにくい点だと思うが、これはこのナビだけでなく国産ナビにだいたい共通している項目。ほんと、20年前、いやもっと前から国産ナビのこういう使いにくさは何も変わっていない。

・「名称」での目的地検索のデフォルトが近い順でなく住所のあいうえお順になっており、青森県とか遠いところから最初に表示されるので毎回「周辺」ボタンを押さないといけない

・高速道路走行中にはハイウェイモードに画面が切り替わるが、PASAによりたい時にPASAを立ち寄り地として簡単に指定することができない。情報表示は多く、ハイウェイモードの画面でPASAを選択すると、構内マップが表示されてトイレの場所なども分かり大変便利なのだが、立ち寄り地として指定する機能がない。せっかく構内マップまで表示してくれるのなら「ここに立ち寄る」ボタンがあってもいいのに、と思う。