levo_lifeの日記

レヴォーグとドライブについて語るブログ

新型レヴォーグ(VN5)に1年間乗って分かった良いところ7つ

Levorg VN5

2020年12月に納車されてほぼ1年が経過し、走行距離は15000kmほどとなった。このタイミングで、レヴォーグの良いと感じたところを書いておこうと思う。

なお、直近でのリコール、サービスキャンペーン等の対応、さらにEGI(ECU)のリプロも実施しているが、これらを踏まえた最新状態における評価・感想とする。また、このブログでは書いていなかったが、以下のパーツを装着済みである。

STIフレキシブル・タワーバー
STIドロースティフナー(フロント、リヤ)
STIラテラルリンクセット

 

1 トータルバランス

1年乗って、納車直後のいろいろの不具合やリコールなどA型の洗礼は大量に受けはしたが、それらの不具合もほとんど改修・改善され、さらにSTIパーツの装着やエンジンのリプロなども行なった結果、クルマとしての完成度は飛躍的にアップし、本当に良い車だなと心から思える仕上がりになってきた。
よく走り、よく曲がり、よく止まる、さらに荷物もたくさん積めてアイサイトXで長距離も移動も全く苦にならない。

運転していて本当に気持ちよく、いつまででも運転していたいと思わせてくれる。
2021年時点において、クルマに求められる様々な機能ををこれほど高いレベルでまとめたクルマは他にないのではないかと本当に思う。
燃費が弱点とよく言われ、確かにチョイ乗り・街乗りの燃費はいまだに信じられないほど悪いが、郊外や高速道路燃費は大幅に向上しており、純ガソリン車としては十分な水準に引き上げられていると思う。

 

2 CB18エンジン

低速からトルクがあり、6000回転まできっちり回る。
最新リプロを施すと本当に滑らかに回るようになり、ガサツなところがない。
街乗りでちょっと踏み足した瞬間にスッとトルクが出て車体を押してくれるのが本当に気持ち良い。

初代レヴォーグ(VM4)のFB16DITは低速トルクが非常に薄く、それを補うために アクセルを踏んだだけでもすぐに回転が2500回転-3000回転くらいまで回ってしまい、その回転上昇までの間合いが、もたつき感やその後の飛び出し感の原因となっており、低速から中速での運転フィールを非常に悪くしていた。

CB18では、排気量を200ccアップするだけでなくタービンも小径化することで低回転域からでも十分なトルクを発生するようになっている。
実際、30km-50kmといった街乗りの速度域で平坦路を定速運転しているとだいたいタコメーターは1100回転前後を指しているが、そこから少し加速をしたいと思ってわずかにアクセルを踏み足すと、タコメーターの針が1300-1500回転にアップするのと合わせてリニアな加速フィールを感じることができ、上質なクルマだと感じさせてくれる。
一方、最大トルクも300Nmあり必要十分。郊外、峠道、高速道路などあらゆるシーンで十分な加速をしてくれる。

もちろん、世の中にはもっとパワーのあるクルマはあるけれど、クルマの全体的なしつらえとエンジンパワーがちょうど良くバランスしているように思う。

 

3 ハンドリング

新型レヴォーグのハンドリングは素晴らしい。高速域での安定性、ワインディングでの回頭性のどちらもが非常に高いレベルで実現されていると感じる。もっとも、STIタワーバー、STIドロースティフナー(フロント・リヤ)、STIラテラルリンクセットの全てを装着した状態という前提での感想だが。
標準装着のタイヤは横浜ゴムのブルーアースGTというそれほどスポーツ寄りではないタイヤのため限界はあまり高くないが、きついコーナーで切り込んでいってもアンダーステアになることなく、ニュートラルステアで期待通りに旋回してくれる。
初代レヴォーグも旋回の切れ味は鋭かったが、限界を超えるとアンダーステアになりがちだった。それと比べると、VN5は旋回初期から終わりまで、終始ニュートラルステアで、ステアリングを切った通りに走るという印象。

 

4 ドライブモードセレクト

STI Sportsならではの装備であるドライブモードセレクトだが、レヴォーグのオールマイティな性格に素晴らしくフィットした装備だと思う。家族を乗せたり荷物をたくさん積んで走ることもあれば、一人で爽快に走りたい時もある。道路も一般道、高速道路、山坂道と様々。そんなシチュエーションや路面状況に合わせて最適なドライブモードを選択することができる。
従来からスバルのクルマにはSIモードという機能がありエンジンパワーとレスポンスを切り替えできる機能が装備されていたが、ドライブモードセレクトの場合はエンジン以外にもステアリングの重さ、サスペンションの硬さ、AWDのモード、アイサイトのアダプティブ・クルーズの反応具合などをプリセットされた走行モードを選択することで一度に変更することができる。Indivisualモードも用意されており、自分の好みの設定を登録することができる。
この素晴らしい機能がステアリングのボタン一つで瞬時に呼び出すことができるのが、この機能の使い勝手を大幅に高めている。
自分の場合は、例えば以下のように使っている。
・普段の街乗り → NORMALモード
・高速道路でICやPA・SAから本線への合流時 →SPORTモード
・ワインディング路(山坂道) → INDIVIDUALもしくはSPORTS+モード
・高速道路の渋滞時 → ComfortにしてアイサイトXを起動し手放し運転

 

5 アイサイトXと静電容量式ステアリングセンサー

このレヴォーグに乗り換える前は初代レヴォーグ STI SportsのD型に乗っており、このD型にはアイサイト・ツーリング・アシストという全車速追従可能で、かつ車線中央維持機能を持ったアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)機能が搭載されていた。このACCも非常に優秀で、道路の真ん中をビタッと安定して走ってくれるため高速道路ではかなり疲労を軽減してくれる。

ただ、惜しむらくはステアリングの把持を検知するセンサーが「トルク感応式」のため、ステアリングを握っているだけではダメで、時々ステアリングをわずかに動かしてあげないと、警告アラートが出て車線中央維持機能が解除されてしまう。これが本当に煩わしく、せっかくアイサイトが優秀なのにそこだけが玉にキズだった。

2代目レヴォーグのアイサイトX搭載車はこれが改良され、ステアリングセンサーが「トルク感応式」から「静電容量式」に変更となった。これにより人間の手の静電気を感知してステアリングの把持状態を判断してくれるようになったので、アイサイトX、もしくは車線中央維持機能を使用する際、ドライバーはステアリングを握ってさえいれば良くなった。これにより、高速道路やバイパス路のまっすくな直線を走っている際にも余計なアラートに悩まされることがなくなった。さらにアイサイトXと新開発のステレオカメラの恩恵により、従来は曲がれなかった曲率のカーブでも車線中央維持機能が使えるため、高速道路の本線のほとんどの区間で「運転支援」の恩恵を受けることができる。長距離ドライブをする人にとっては、これは本当に運転を楽にしてくれるし、ドライブを安全なものにしてくれると思う。

あと、言わずもがなだがアイサイトXの渋滞時運転支援は最高だ。先行車追従、停止、再発進、ステアリング制御まで全て自動で行ってくれ、かつ手放しOKというのが本当にラクチンで、渋滞のストレスが大幅に軽減される。もちろん、前をしっかり見て危ないシーンに出くわしたらすぐに操縦できるようにしておく必要はあるのだが、それを差し引いてもラクには違いない。

なお、バイパス道路や一般道路などでもACCと車線中央維持機能は使用することができる(アイサイトXは使用できない)。但し交差点や白線の薄い場所では突然車線中央維持機能がオフになることもあるため、注意が必要だ。自分の場合、高速道路以外ではあまり車線中央維持機能は使わないようにしているが、もし使う場合でも、例えば交差点進入時には直前で車線中央維持機能をオフにする(ボタンで解除、もしくはブレーキをチョン踏みしてACCごと解除)など工夫して使っている。
先進安全機能を便利に使うには、こうした工夫も重要だ。


6 センターインフォメーションディスプレイ(EXナビ)

掲示板などではあまり評判のよくないEXの標準ナビことセンターインフォメーションディスプレイのナビ機能だけど、私はかなり気に入っている。やや動作がもっさりしているところはあるが、操作性や機能配置が比較的自然に作られていて、説明書がなくとも画面を見ていけばだいたい使い方がわかるし、画面表示やルート検索のカスタマイズも豊富で存外に多機能な点が素晴らしい。
詳細は別稿にも書いたので、宜しければご覧ください。

なお、EXナビでの動画再生には別途DVDドライブのオプション購入が必要で、かつ映像の分配機能がないので後席の子供には映画を見せながらドライブするといったことはできない。自分の場合、子供も少し大きくなってきたこともありDVDは見れなくとも良いと判断して動画に関しては割り切りった。まあ本当のことを言うと、動画が見れなくなることを家族に言ったら大反対されることが目に見えていたので、動画再生不可となることは家族には何も言わずに買い換えた。当然最初は文句を言われたが、1年も経つと、以前はクルマで動画見ていたことも忘れてしまってるようだ。

 

7  シート

ドライバーズシートはなかなか良くできていると思う。しっかり腰を深く座っていれば、2時間以上の運転でも腰が痛くなることはない。残念ながら後席に座ることがほんとないのだが、肩のサポートがわずかに張り出している影響で後席としては結構安定して座ることができる印象だ。少なくとも、初代レヴォーグの後席シートよりはかなり良くなっている。

また、これは初代レヴォーグから引き継がれた機構だがリヤシートが4:2:4の分割可倒式になっているのが素晴らしい。自分の場合は、IKEAで長モノの家具パーツを購入したときやホームセンターで長めの木材を買った時など、真ん中だけ倒して使うことが時々ある。
それほど頻度は多くないけれど、こういう場面に出くわすと「ステーションワゴンにしてよかった」、「レヴォーグにしてよかった」とちょっと嬉しい気分になる。